(108) 夜の電灯に

夜、並ぶ明るい電灯を見やりけり。闇を疎んでいる蚊・虻等なるよ。
 [よるならぶあかるいでんとうをみやりけり やみをうとんでいるかあぶらなるよ]

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 ノーマルな回文は久々だ。たまにこういうの出してないといかんですね。このところ暴走気味だったからなあ。でも、またしばらくしたらあのパターンに戻ると思います。すいません。

 上記回文の語尾はなんとなく古文調ですね。現代語だとどうしても語尾のバリエーションが少なくて、その結果、終助詞とかを強引に使って変なことになってしまったりするわけですが、古めな助動詞を導入すると、少し文末の無理が解消されるような気がします。「けり」「り」「つ」「き」あたりは使い勝手がよいような。本当は同時代の言葉で自然な回文を作りたいんですけどね。次善策としては悪くないです。


※以前はここにアンビグラムがあったんですが、記事を独立させました。